どういうことだ説明しろ蟹木!

メンタルダウン療養記

弊社をバッサリ斬る科学

図書館で借りた本で、気に入ったのがあるので買おうかなと思っている。

「図解ストレス解消大全 ~科学的に不安・イライラを消すテクニック100個集めました」(CB Creative)だ。

 

私は会社のストレスで体調を崩し休職中の人間だが、その主な原因の一つにスーパーライアーゲームの毎日だったことが挙げられる。

前の会社では「上司は部下を守るもの、チームで仕事する、任せて見守る、部下が出来ない時は教え方をわいわいみんなで議論する、上司の知ってることは秒で教えるから上司のできなかったことを部下にやってほしい」と言われていた。のでこれが普通だと思っていた。

しかし、今の会社では「ハラスメントとゴマすりは当たり前、一人辞めたらその人の仕事の資料がどこに行ったか分からない(やばくない?)、立ってればいいから!(立ってればいいとは言ってない)、分からないなら部下が悪いから蟹木さん指導しといて、俺が正しいので従えコピーになれたら高評価」である。こえー。こんな会社は嫌だ。

 

このセーシェル諸島からシベリアに瞬間移動したような急激落差。

そしてなんでこんなに倫理が通じないんだ!?と思っていた。その科学的解き明かしがあけすけにこの本にいくつか書いてあって爆笑してしまった。

 

 

一部抜粋させていただきます。

 

 

60. 「上から目線の人は気にしない」

ダメな人が自分をダメだと認識できないのは研究でも証明されている。謙虚な気持ちがない人ほど傲慢だということが実験で示唆された。

なぜ能力がないのに偉そうなのかというと、自分を客観視する「メタ認知」ができていないから。そんな人が発する言葉や評価に踊らされるのは時間とエネルギーの無駄。

上から目線な人、傲慢な人、偉そうな人は、「自分を客観視できない人」であることを覚えておく。

 

バッサバサに斬っててわろてしまった。

弊社くんはみんな大体上から目線だ。こんな社風は嫌だ。なんとなく下請け会社や取引先や他部署を下に見ている。役員なんて、私たちのことを虫とも思っていないんじゃねーのと思うこともよくあるし、私たちに怒鳴り散らしていた管理職や役員が、社長の前では赤べこもびっくりなくらいペッコペコしていて激萎えしたこともある。おまえ信念なく私に怒鳴ってたんかい。いい加減にせえよ。てか下請け会社も取引先もいなきゃ私たちなんて何もできないのに、なんで上から目線なの。こわ。恥ずかしい。一緒だと思われたくない。でもここでは私が黒いひつじ。

これを読んで、そうなんだ…と思った。メタ認知のできない人だけを採用するシステムなのか、染まっていってしまうのか。後者だろうな。いやすぎ。

 

 

そしてさらにバッサリ斬っていたのがこれだ。

 

 

65. 権力者の言動は気にしない

この解説の一行目から「そもそも権力者は共感に欠ける」と書いてあって笑ってしまった。魂を売って役員になる…ってコト!?

次の項目が「権力者は、自ら嘘をつき、嘘をつく人は許さない」とあった。ワロリンティヌスである。やっぱり魂が必要なんかな昇進に。

なので、権力者の言動に「どうしてわかってくれないんだ」とストレスを抱えるのではなく、権力者はそもそも共感性に欠けると割り切り、違うところに労力を注いだ方が賢明と言えそうですとのこと。

 

身もふたもなさ過ぎてワロタ。そっかあ~、意味なかったか… なんでこんなモンスターがいるんだと思っていたけど…

 

 

コラムも好きだ。

 

 

1. 「不安」は生存競争で勝ち抜くための武器である

不安はあらゆる行動原理に通じる。考えすぎるのも、悩むのも、口コミに頼るのも、行列に並ぶのも、ブランドが好きなのも、権力になびくのも、世間体が気になるのも、ありとあらゆる行動が、「不安」を解消したいという気持ちが原動力になっている。

石器時代の人間は、命を守るには、日常のわずかな変化や違和感にも気付き、注目し、危険かどうかを見極める必要があった。心配性な方が危険に対する準備がしやすく、「生存競争」で有利だった。不安は武器としてとらえ、上手に付き合っていくことも大切。

 

これはすっごく腑に落ちた。

弊社のモンスターたち。あれは彼らの生存戦略だったのかもしれない。「権力になびくのも」「不安を解消したいという気持ちが原動力」ね。やはり環境と歴史が生んだ化け物どもであったか。

前職では、昇進にあたりきちんと試験や審査があり、対象者はそれに向けてよく勉強していた。だから、ある一定の「そのレベルで必要と定義されたこと」を満たした人たちが上司だったわけだ。でも、弊社では、そんなのが一切ない。役員たちが会議して決めるんだった。だから、みんな胡麻をするし、上の役職の人にNOと言えない。赤べこ株式会社の誕生だ。お客さんよりも自社のCEOや社長に対して手厚いし。なんだそりゃ。

 

弊社の人たちの、上にNOと言わない姿勢は、私にはひどく不気味に映った。偉い人がメディアに間違えた発言をして、それは別に訂正すればいいものを、下の効率なんて考えず巨額の資金を投入して「本当」にしてしまう。マジかよと思った。そんなことを繰り返しているから、あっちにもこっちにも…まあいいや。神様か天皇陛下のように扱っている。何のために?それが彼らの生存戦略なんだなあ。

そんなに干されたくないのかな。別に干されたからって死ぬわけじゃなし。世間体がそんなに大事?給料が下がる?(巨額でもらってるでしょ…)会社の中が人生のすべてなのかな。引退したらどうするんだろ?ていうか、たてついたからって干すかあ?干すか。干すかも。弊社なら。でもそんないじめ政治みたいなことしてる暇あったら仕事してほしい。こっちは残業続きだよ。上司に反対意見したとき、「おまえそれOO取締役の前で言えんのか!!!!!」と怒鳴られて吹き出しそうになったことは記憶に新しい。水戸黄門じゃないんだから。どんな界隈で生きとんねんと思った。言えますよ別に。

 

つまり、周囲の反応を見るに、上にたてつくことはなんらか出世の道を閉ざされたり、日常業務上不都合が生じやすくなるから、パワーゲームを見極めてごまをすってすって、自分が不利にならないように、不安を解消しようとしているってことなのかも。 納得はするけどばかばかしくて笑っちゃうよ。株式会社パワーゲームに社名変更したらいいんじゃん。私は外様だからわかんないけど。でも、社員の尊厳とか、健康とか、改善とか、効率とか、そういうもの全部投げ出してパワーゲームをしているから、とても迷惑である。パワハラ上司の下にいた時「あの組織はどうせ瓦解するから、それまではOOさんの仕事は受けないことにしよう、やっかいだから」と他部署で言われていたと聞く。わろた。それがいいよ。辞めるが吉だね。

 

 

とにかく、この「図解ストレス解消大全」おもしろかった。

図書館は普段手に取らない本を気軽に読めるのがいいかも。新たな発見があるね。