それは私の場合、「めんどくさい」だ。
「やるべきだけどやりたくないこと」と「後々めんどくさいことになる」を天秤にかけ、後者が勝った時、無気力を凌駕して行動することが出来る。
しょぼいアウラか?
「怖い」もたまに天秤に乗るけど、まずは「めんどくさい」方の話をしたい。
今日、1か月ぶりくらいに料理が出来た。煮ただけだけど。
更に、外に出て振り込みや買い物も済ませることが出来た。
勿論その前に軽く化粧をして髪を巻いた。
1日にこんなにたくさんのことが出来た。
ここ最近寝たきりの引きこもりを決め込んでいた私にとっては快挙である。全然HPが回復しないので省エネに努めていたのだ。あと普通に病気的無気力だった。
適応障害からの回復が遅れている原因に、普通に転職の準備をしたり実家の仕事を手伝ったり強迫性ダイエットをしたりしていたことがある。
「弊社くんのことを考えなければいい」と思っていたので、上記を悪いことだと思わなかった。カウンセリングでも指摘されているがつくづく自分の体調に疎い。
体調が悪化したのでそういうことを一切やめてみて、やれることがマンガを読むか単純作業ゲームをするかしかなくなった。闇金ウシジマくんを読破したし、ゲームは最終レベルまで行ってしまった。ウシジマくんは面白いけどうつが読むマンガではないかも。面白いけど。
今日声に出して「やることねえ~…」と言った。いつぶりだろうか、焦らない「暇」の感情は。
どうせ会社への振り込みをしなければならなかったので、重い腰をあげて出かけることにした。
弊社くんとのかかわりは最小限に抑えることで、弊社について考える時間を減らしたいから、なるべく早く対応したい。
また、牛乳を今日使い切らなければならなかったので食材が必要だった。罪悪感に苛まれながら捨てるのは感情が嫌なほうに動くので面倒だ。
紙コップも切らしていたので買いに行く必要があった。紙コップのない生活は面倒だ。うがいのたびに皿洗いが生じてしまう。あとクレンジングも切らしていた。
明日は祝日だから街は混むだろう。これが一番面倒くさい。
この「後々めんどくさい四重奏」が無気力に勝ったので、今日は出かけて色々することができた。ただ今のコンディションだと難しいことまではさすがにできないので、難易度も丁度良かったと言える。
一方、先述した転職準備やダイエットは、どちらかというと「怖さ」による衝動だ。
年齢的に、タイミング的に、今転職に動き始めないとやばい。サイト登録、説明会行脚。
薬の副作用だと後でわかったけど、最高体重を更新してしまった。このまま肥えていくのがあまりにも怖い。ストイックな食事制限に運動。投資は惜しまない。
実家の仕事は詳しく書けないが、今やらないと取り返しがつかない。生き恥をさらし続けるのは嫌すぎる。
この時は薬が効いていてちょっと調子が良かったのもあったが、ある日ぷっつりと電池が切れたように動けなくなった。なんか怖さに動かされるのって健康に良くないかも。寛解してないのに一気に無茶したかな。
でもこの時ってかなり過集中状態だったので、私の中の知識とスキルはちょっと上がったのでそんなに後悔はしていないのもなんだかなと我ながら思う。
私の好きな町田粥先生のルポマンガ、「発達障害な私たち」。
この中でいちばん共感したフレーズは「過集中を当てにした人生」だ。
私は何かにハマれば寝食忘れて魂のすべてを燃やして取り組む極端さがある。
一方で、とにかく先延ばし癖がひどく、とくに興味のないことや嫌いなことはいつまでも手を付けられない。それに取り組む時間のしんど~い感情を想像して無理になるからだ。それでも先述のめんどくさいの天秤は傾く。本当のギリギリになって、「いまやらないとヤバい」になり、大体締め切り直前に手を付け、過集中で乗り切る。学生時代からずっとそう。
まだ診断されていないが、私も「私たち」の一人だと思うんだよな…多分…
カウンセリングで話したら、「逆に言えば、ギリギリになれば何でもこなせるということでは?」と言われた。ポジティブの鬼かよ。そういわれればそうなんだけどそんなハラハラした生き方をやめたいんだ。でも診断ついちゃったらそれこそ治すのは無理ということである。
この「追い詰められた過集中」と「好きなことへの全力過集中」は似て非なるものだ。
前者は、なんとかその場を乗り切るためのゾーンに嫌々入ったようなもの。
後者は、マッドサイエンティストのごとく、好きなものへの愛ゆえの貪欲な吸収だ。
多分身体の受けるダメージは同じだが、脳は違う部分が動いている気がする。
私は、こつこつ何かを継続できる人が本当に凄いと思う。
コアラがイルカを見て、「すげえ速度で泳いでる!!!ぼくにはとてもできない」と思うようなものだ。なんかもう種族が違う。いいのいいの、フレンズによって得意なことは違うから。社会は全然そういう風に言ってくれないけど。
同人仲間に時間管理について聞いた時、めちゃくちゃ計画立ててコツコツ作業していることが分かり恐れおののいたことがある。彼女は非常に筆が速いのだ。私も速いほうだが、お分かりの通り完全に過集中を当てにして作業している。まず「寝食を削ろう!」から始まる。彼女は全然そうではなく、仕事を計画立てて終わらせ、作業時間を確保している。私はイルカを見るコアラになった。
社会が求めているのは完全に彼女のほうで、私みたいなピーキー野郎はあんまりお呼びではないことが多い。自己管理や時間管理がヘタとみなされ(実際ヘタ)、なればこそ実際実務に支障が出てはいけないと、私はガッチガチに仕組みを作って自分を律するのだが、その仕組みを見た上司にドン引きされて完璧主義者のレッテルを貼られることの繰り返し。こうしないと一般人になれないんだってば。波よ聞いてくれ。誰も信じてくれない。上司から見れば私が別種族なんだろう。大丈夫?けもフレ1期見る?
「発達障害な私たち」では、転職や独立で楽になったという人の事例が多く紹介されていた。
私も省エネを目的に様々進路転換の情報を集めたが、途中でダウンしてしまったので今は休止中。お互いに必要としていいないので今の会社はいずれ辞めるが、いったい何をすればいいのだろう。
ドーパミンとアドレナリンで全部を乗り切ってきてしまったから、意外と自分のことが自分でよくわからないのでは?と最近カウンセリングの中で気づいた。
自己分析は続けていきたいと思う。今後病気を繰り返さないためにも。