休職してから、ぽつぽつとうつ系の本を読んだりした。まだ結構積んであるけど。
その中の1冊に、「村人Aとして生きる」という考え方が載っていた。
うつはもう何をするにも常人より体力を鬼消費する身体になってしまっているから、もう主人公は目指すな、村人Aとしてやれることをして省エネして生きようというもの。(語弊があったらごめん)
デラさんという方の、「うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと」という本だ。気になる方は読んでみてほしい。
「勇者の周辺の人々の話」を描くオムニバスマンガ、「ロムセンサーガ(ゴツボマサル)」が好きなので、この考えにオッと思った。
モブでも、ゴツボ先生が描くようなモブなら悪くない。むしろありがたい。誰もそんな話はしていない。
ともかく、うつになると何をするにも体力消費が激しいというのは同意だ。
私の場合は適応障害と不眠症が主な症例だが、最近これを痛感している。むしろうつの時はどうだったかな。治ってきた後はまあ元気だった気もする。1回目だからだろうか。無知で怖いもの知らずだったしな。
ともかく、前回うつから職場復帰した後元気だったのは、覚悟がガンギマっていたのと、職場が変わって付き合う人たちと業務内容が一変したからだ。
今は、普通に眠れないので体力が落ちている説はあるが、働いているときからHP消費は激しかった気がする。今職場に戻ったら秒で倒れてしまうだろう。
だから、省エネで生きるというのは賛成だ。由布院煙方式。
なので、あっている仕事について考えることにした。
うつから戻った時の職は、ある意味接客が多かった。接客企画と実践。できるっちゃできるし、1件ごとに案件が完結するのはADHD疑い的にはありがたかった。でも、決して得意だったわけではない。毎回バックヤードで吐きそうだった。こういう職に戻ることもできなくはないが、これこそ消耗が激しい仕事だ。これが毎日、多分身がもたない。
今の職は、まあマーケット戦略とか、ジャンケットバンクの特5みたいな仕事だ。これは本当に向いていない。心が死んでいくのを感じる。誰かの尻を叩くことは私には向いていないのだ。なんかみんな周りをナチュラルに見下していて嫌だ。無理に買わせようとか、買わせるためにコントロールしようとか、すっごく相手をなめている気がする。多分これがこの類の仕事のすべてではないが、入ったところが悪かった。
というわけで、今までのキャリアを生かす仕事はもう嫌だ。
何ぶん向いてないとか嫌だとか思う仕事もNOを言わずとりあえず受け続けてきたので、そうすると周囲にそれができると勘違いされて苦手な仕事が集まってくることも学んだ。喜びがない~…
そこで、「省エネできる」ものは何だろうと考えた。スヌーピーも言っている。配られたカードで戦うしかない、そのカードが何であれ。
最初に浮かんだのはデザイン系の仕事。
デザイナーと仕事をすることが多かったからなんとなく業務内容は知っていた。一緒に働くのは自由で若い感性の人が多くて楽しかったし、デザインの道は昔天秤にかけて選ばなかった方の進路だった。絵を描くのが好きで同人誌制作もしていたし、好きなことに近いならできるかなと思ったのだ。
とはいえ知識も技術もないので専門学校やスクールの説明会に行き、「どんな人がデザイナーに向いているか」を聞きまわった。帰ってくる答えは、総じて「アーティストではないこと」。デザイナーは問題解決の手段をデザインで行うのであって、自分の理想を作るのはアーティスト。互いは似て非なるものなのだそうだ。このような学校では、アートとデザインの違いを最初に教えるらしい。向いてなくはないかも。問題解決は好きな方だし、リテイクに面倒は感じてもショックは受けない。
「デザイナーとパンピは目の付け所が違う」という話も聞いた。ピンとこなかったが、最近分かった。あれだ、ジャンケットバンクの覚醒獅子神さんのやつだ。優秀なデザイナーはああいう「目」がいっぱいあるって感じなんだろう。
実際に、ちょうどいいタイミングで身内からデザイン仕事の依頼が指名であり、自分の試金石もかねて、「私はプロではないからね」と再三念押しして無償で受けた。
結果、今までやってきた仕事と似ていた。
ヒアリングして、論理だてて、その人の理解度に合うように説明を作って、解決策がデザイン。説明会で聞いたとおりだ。むしろ外注していた工程が1つ増えた。絵を作ることの楽しさは、可もなく不可もなく…。喜んでもらえるのは嬉しいが、やっぱりちょっと魂が削られる感じはした。
最近新たなジャンルのマンガにハマってファンアートを描いたのだが、筆のノリが全然違う。集中力も。やっぱ仕事は仕事なんだな。これが省エネかと言われると、う~~~~~~~~~~~~ん…………。弊社に残るよりいいけど…。やっぱり同人女とデザイナーのベン図は必ずしも重ならないのだろうか。
私に配られたカード、好きなこと、得意なことって何だろう。
就活RTAをキメてしまった私は、まずそこから考えなければならない。
まずは不眠を治すところからだけど…脳が働かなければどうにもならんのだ。