どういうことだ説明しろ蟹木!

メンタルダウン療養記

手遅れじゃない人向けの本かも

読書は湯船でするに限る。

部屋でも、電車でも、どうも本って開く気にならない。読みたくて買ったはずなのに、昔から買って満足する節がある。

しかし湯船なら読めることを最近発見した。風呂って基本面倒で、それに比べたら本はまあまあエンタメだからかも。

 

というわけで、「心療内科医が教える本当の休み方」を読んだ。

読み切るのに数か月かかった。

基本活字は苦手なんだけど本当に言語理解134なんだろうか。ねえWAIS。

 

私としては、参考になりそうな部分もあるけど、もうちょっと手遅れじゃない人向けの本かもと思った。休職して数か月寛解の目途すら立たない適応障害睡眠障害持ち向けの本ではないかも。

 

 

休職するくらいだからそれなりにやばい状態ではあるんだけど、自分が本で紹介されてる数種類のストレス状態のうち、どれに当てはまるのかよくわからなかった。

本当はどれかなんだろうけど、気力と根性と栄養ドリンクと服薬と通勤時に聞く攻撃的ラップ(ヒプマイ)で気つけし続けていたので、それすらも見失っている。自分のことも騙し騙しやらないと働き続けるなんて無理だったからだ。

たまに服薬しながら働いている人がいるけど、倒れないのが凄すぎる。私は倒れたよ。

 

ただ、数年前にうつになった時に半年で回復したことについては、そのエビデンスが書かれている気がした。

安心できる人間関係があること。

遊びが大事なこと。

BASIC Phというストレス解消のパターン。

そんな理論があることは全然知らなかったが、奇跡的に全部が良いほうに作用していた。

 

当時20代前半と若く、友達は大半が同年代か大学生だった。

Twitterも全盛期で、日本中飛び回ってはオタク仲間と旅行したり幻覚聖地巡礼をしたりしていた。

休職中で無駄に時間だけあったので、ボロボロ期はひたすらニコ動と2chまとめを巡回しまくり、少し良くなると毎日推しのイラストを更新し、同人イベントにもサークル参加したりしていた。輝ける日々である。

 

ところが最近はどうだろう。

私も30代になった。もちろん周囲も。私もみんなも持ち物が増えて、昔みたいに思い付きで遊んだり旅行したりはできなくなった。

私は追加で広場恐怖症潔癖症を発症したので、それも自由を縛る枷になっている。

ねえ来週熊本で会おうね、じゃなくて、オンラインゲーム一つするにも予定は来月のこの日はどう?となる。みんな家族が出来たり、責任ある立場になったり、そもそも土日はめっちゃ疲れていたりする。誰が悪いとかじゃない。老いの「負」の面だ。老いるとDEX、すばやさが下がるのだ。

以前のように魂を燃やすジャンルも今はなく、実家ジャンルでたまにイラストを描く程度だが、最近は体調も悪く創作意欲もうまく湧かずにいる。

 

この病気、悪化すると工程が多いものへのハードルが高くなるんだなあ、と最近分かった。とにかく順序だてて考える能力ががっくりと落ちる。今までやってきた塾とか受験勉強とか全部無駄だったと思えるくらいの能力の落ちっぷりだ。

だから、それを要する作業に対するストレスが高く、ただただエンタメを享受するだけになる。ゲームもポケモンスリープより難しいものはできない。

 

精神疾患とは本当に厄介だ。怪我のように、程度が目に見えればいいのに。トラック異世界転生できるならその能力が欲しい。

 

本の話に戻るけど、本が悪いわけじゃなくて、今の私の状態ではそれが出来たら苦労しないンゴねえ~という感想だ。

ただ、「今自分がしようとしてることは、脳が望んでいるのか、身体が望んでいるのか?身体の声を聴けるようになりましょう」という内容はなるほどねと思った。脳をブーストさせて無茶した結果が今だからだ。

一つ言えるのは、スーパー苦手な仕事の担当になり、その仕事が発生する時期だけ腰と背中の激痛に襲われていた。座っていることが出来ない。ストレッチ、鍼、整体、特殊クッション、高級寝具、何でも試して結局ダメだった。明らかに体からの悲鳴。

休んでいる今、その悲鳴は嘘のように聞こえてこない。

 

時間はかかるかもしれないが、休んでいることは身体にとっての正解であると思いたい。不眠は治らないし、無気力は悪化するし。

でもあの激痛だけは、仕事と隔離された今は感じないからだ。

そしてあの仕事、今後一生やりたくない。

さらに言えば太陽・火星が乙女座の私は、なぜこんなに不親切なソフトを使っているのか、なぜ全部門必要な仕事なのにマニュアルの一つもなく引継ぎが口伝なのか。もっといい方法があるだろ。ISOって知ってるか。時間をかけて仕事した気になってんじゃねー!とずっと言いたかった。八つ橋にくるんで言ったこともあったが、暖簾に腕押しだった。

弊社のこういうところが嫌いで、それも含めて、私の背中と腰はレジスタンスを掲げていたのだろう。弊社くんのことを思うと、停滞は退化という言葉をしみじみとかみしめることができる。

 

治ったら私は逃げる気満々だ。

弊社について、正しいと思えることがなにひとつない。

お客様に笑顔を届ける前に社員を笑顔にしたらどうなんだ。それはあきらめろって役員に言われたから、もうええわ!ありがとうございました!という気持ちだ。

私は絶対に逃げる。約束のネバーランド状態だ。